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執筆者の写真Iriyama Satoruko

飼い鳥に関わること・動物の法律と法改正(7)

更新日:2022年1月9日

私事ですがやっと愛玩動物飼養管理士の試験が終了しました。

合否はまだですがやっと一つ終わったというところです。

今回のブログもその試験の勉強も兼ね、またそれを踏まえて考えながらやってましたが

やはり難しいテーマだなと思っています。


これからも法は変わるだろうし国内外も情勢は変わっていくのでまだまだ途中経過ですが

今後もまた取り組んでいきたいテーマだと思っています。


令和2年の法改正について いろいろ改正がありましたが 主な改正理由の一つは

動物に対する虐待行為への罰則の強化です。

以前は 殺傷行為でも 懲役2年罰金200万円だったのが懲役5年罰金500万円に

なりました。

また たとえ1匹に対する行為でも処罰されるように変わりました。

飼育環境などの不備や 多頭飼育なども該当するようになりました。


鳥さんの虐待行為については2019年の名古屋のインコに対する虐待行為が

愛鳥家さんの間でかなり盛り上がりましたが、その前の「愛知トリエンナーレ」

における展示なども大きな問題になりました。

これらの事例については 法改正以前のため 比較的軽い刑罰に終わったことで

多くの愛鳥家さんが心を痛めたようです。


しかし、法が変わったにもかかわらず実際には 様々な問題があるようで

先日も新聞に大きく取り扱われていました。



法改正後、愛護法違反の件数は増えている状況で、改正前の約4倍の事件が

処理されているそうです。

しかし 不起訴に終わる件数も同様に増えてきているそうです。


新聞に記載されていたのは 保護施設から譲渡された猫に 火をつけるなどした

飼い主の件でしたが 

・本人が自ら病院に連れて行ったこと

・治療費の支払いをしたこと

・保護施設に寄付金を支払ったこと

などが 考慮され、不起訴処分になったそうです。

その後 保護施設の人が本件以外にも過去に虐待の事例があったことや

身勝手な言い訳(ストレス解消)などがあること、

猫のケガの重症性、

を考慮し、結果起訴相当となりました。



法改正され、対象とされながらもやはり犬、猫以外の鳥や小動物、爬虫類などに

関してはまだまだ 難しいところがあるのかもしれません。


記事の最後に

「動物を虐待すれば犯罪になる、という認識を浸透させていくことが大事」

とありましたが なんとなくそうではない気がしています。

虐待することが罪になる、罪になるから罰せられる、だからやめましょう、と

いうのはおかしいと思うのです。

このところ 人間界においてもいじめや子供などに虐待などが騒がれていますが

そういうことも同じです。

罰があるから法で決められているからではなく 被害者側の気持ちや痛みを

考えることが大切なのだと思います。

悪いことをしたから極刑ではなくて そういうことが横行する社会をなくしていこうとする

そういう努力が必要なのではないでしょうか?


また、一つ考えることに どこからどう線引きして虐待行為と認めるかという

問題もあります。

動物への直接の攻撃などに関しては分かりやすいのかもしれませんが

虐待の一例とされる 飼い方の問題などについては 線引きが難しい面があるのかも

しれません。

(先日 認定NPO法人TSUBASAがレスキューした 文鳥などの例)

こういう点にはまだまだ 考慮するべきこともあるのかもしれません。



犬も猫もウサギも鳥もカメも、みんな同じ生き物です。

それぞれ違っていて感じることも伝え方も違いますが 人が感じるように

痛みも感じ苦しいこともある、ということをまず考えてほしい。


そもそも最初の動物愛護法のきっかけは 牛馬への虐待行為でした。

牛も馬も犬も猫も鳥も みんな同じに幸せに暮らす権利を持っています。

動物たちが幸せに平和に暮らせる社会になるよう願います。


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