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執筆者の写真Iriyama Satoruko

ペットショップに関する考察   (4)


2) 動物愛護法改正


ペットショップに限ったことではないのですが 動物取扱業資格についても

まだまだ問題が多いと思います。


この度、法改正されたおかげで少しはハードルがあがりました。

獣医、動物看護などの学歴資格があれば OKですが ない場合、

飼育経験や動物関係の仕事経験のみではなく、今回の改正で 資格を取るために各自治体が認めた認定試験の合格資格が必須となりました。



法改正以前は 試験などの合格がなくても飼育経験や動物関係の業務経験(6か月)などの

経験が2つあれば、資格が取れたのです。

例えば 犬でも猫でもある程度の期間飼育していて バイトでペットショップに半年勤務

などだけでも申請すれば動物取扱業資格が可能でした。 

しかし今回の改正で ただ好きで飼っていて、少しショップでアルバイトしただけでは

認可されなくなりました。

環境省が認可している資格試験、もしくは 各市区町村で認可されている資格試験を

受講して合格する必要があります。

これについては 今回の改正において、取扱責任者に対し 取扱動物への正しい知識、

顧客への適切な説明などが求められているからなのですが 実はここにも問題があります。


第一種動物取扱業において 取り扱う動物種は 哺乳類、鳥類、爬虫類とされては

いるのですが 現状環境省指定の資格試験において適応されている動物は、ほぼ

犬、猫、馬になっています。

(ペットとしての飼育の多い犬・猫 競馬・馬術等の資格の必要な馬)

一部の資格においては 総合的な中で鳥や小型哺乳類、爬虫類についても 

学習できるようになっており 試験でもそれぞれの動物種についての問題も

あるのですが はっきり言って一部であり、専門的ではありません。


また ここ最近は犬・猫以外の動物を専門に扱うショップも増えてきています。

販売業のみではなく ふれあい目的の喫茶店なども増えてきました。

しかもかなり特殊な動物に特化して扱う店もあります。

(フクロウ、フェレット、ハリネズミ、ミニブタ等)

しかし これらの動物について詳細な知識を得るための資格は皆無です。

したがって取り扱う人は独学で勉強したりしなくてはなりません。


少し調べてみました。犬、猫、馬以外で 飼養動物の専門知識を得られると思われる資格は

以下の通りでした。

・飼い鳥全般 「バードライフアドバイサー」 認定NPO法人TSUBASA

・飼いウサギ 「ウサギマスター」 日本コンパニオンラビット協会


他には特化した資格はなく 「爬虫類検定」「鳥検定」「昆虫検定」などもありますが 

検定は資格としての価値はありません。

動物園・水族館などの勤務者のための 「動物園飼育員資格」

「ドルフィントレーナー」などの資格はあるようです。

(専門大学等)

他には「実験動物技術試験」「家畜人工授精資格試験」や家畜の解体などの資格なら

存在するみたいでしたが生体・飼育関係の資格はないようです。



動物は哺乳類だから、鳥類だからといって一律の飼育管理はできません。

たとえば 同じイヌ科であっても 犬とキツネ、タヌキなどは当然違いますし、

飼い鳥であるインコでも その種、生息地、大きさなどにより 食性も性格も

管理方法も全く違います。


ペットショップでは 一部の専門店を除いて かなり多種多様の動物を取り扱っています。

哺乳類でも犬・猫のみならず ウサギ・リス・フェレットなど、またフェネックなどの

野生応物を扱う店舗もあります。

鳥類でもインコ・フィンチの他 フクロウや鷹といった猛禽類を扱う店舗もあります。

このほか、爬虫類や両生類、魚類。季節によっては昆虫なども売っています。

いわゆるペット専門店ではないホームセンターなどのペット売り場においても

同様の種類を扱っていることが多いです。

また多くの方が このようなショップでの購入をしているのも事実です。

当然 客側としては ショップの店員には、動物に対する適切な説明やアドバイスを

求めていきます。

しかし 実際のところ対応される店員さんがどの程度の知識を持っているのか?

そして顧客の求めるアドバイスをしていただけるのか?

ただ、顧客にはどの店員が正しいアドバイスをもらえる相手なのか、はたして

正社員であるのかアルバイトなのか、見分けることも難しいです。

今回の愛護法改正において 店員はすべての顧客に対し販売動物に関する説明を

義務付けられています。

そして多くの店では 動物種ごとに契約書などを用意して販売時 その書面を

提示しながら対応しているようです。


販売店においては 商品としての扱いですが 動物は生き物です。

ペットは大切な、かけがえのない家族です。

ペットショップはもちろんですが ふれあい喫茶などの経営においても正しい知識をもち

動物たちのことを正しく理解して扱っていただきたいと思います。

各種動物に対する知識を持つことは難しいかもしれませんが 命を扱う職業として

最低限の知識は 所持していただきたいと思います。









  


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