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執筆者の写真Iriyama Satoruko

飼い鳥に関わること・動物の法律と法改正(18)


動物愛護法改正について 鳥との関係を考えて書いてみたいと思います。



・販売者に対する規制

   数量規制   飼育頭数  従業員数   飼育管理施設の適正化

          展示・輸送の規制   疾病に関する管理・措置

          繁殖回数の適正化   

             (それぞれの動物の大きさなどに合わせた飼育環境の

              徹底が定められました。)

   対面販売・説明の義務化

          直接「見せる」販売の義務化

             (写真・オークションなどのみの販売不可。

              販売動物に関する説明の徹底)

   マイクロチップ装着義務

             (販売されるすべての犬。猫への装着が義務化)

   8週齢規制

             (一部の種【日本犬】を除き 8週齢に満たない販売禁止)



今回の法改正では犬・猫にかんしてのみの規制であり、ほかの取り扱い動物については

特に数字規制はされていません。

しかしながら 鳥は飛ぶ生き物なので 鳥自身にあわせた展示環境を考慮すると

かなりの広さ、大きさのケージが必要になるはずです。

しかし 一般のペットショップではたいてい50㎝四方程度のケージにいれているのが

ふつうだと思います。

中型のオカメインコなどでも フィンチでもたいてい同じケージ。

違うのはケージ内の数、という感じです。

コロナ以前の話ですが セキセイインコならば5~6羽。フィンチならば7~10羽など

結構密に入れている店もたくさんありました。

店にもよりますが 掃除も不完全だったり不潔そうな店も多かったと聞きます。

ただ、先日のブログでも書きましたが 最近のショップでは ケージ内の鳥の数も

少なめになっているように感じましたし、掃除などもかなり変わってきている感じが

しました。

それでもまだまだ 海外の(特に欧州)規格にはほど遠いと思いますが、

少しづつでも変わっていってほしいと思います。

なお ペットショップから購入者への説明については 昨今ペットショップを訪問した

様子では鳥についてもしっかりしてくれているイメージです。

購入者への説明義務は 犬・猫に限らずかなりそれぞれの動物に対しての説明書もあり

個々の動物に対してそれぞれ丁寧にしてくれているイメージです。

ショップにもよりますが病気などに対する対応もしっかりしてきている様子で

近隣動物病院においてもショップ担当者さんが診察に来ている姿を見かけます。

また、別途料金が必要ですがPDFB、クラジミアなどの検査を行うショップもあり、

ペット保険への対応をしている店舗もありました。

ただ、今現在はSNS上のペットオークションは、存続しているようですし、

鳥の場合、有精卵などの通信販売は実施されています。

今後の法改正の中でこのような販売方法においても改革が進んでほしいと思います。



マイクロチップの装着は 大型の鳥でなければ対応は難しいと思われます。

ただ、逸走した場合などを考えると大型の鳥さんにおいては 有効な手段として

活用できるかもしれません。

なお 今後技術が進んでマイクロチップの小型化なども期待したいところです。



犬・猫の8週齢以下の販売禁止は 幼齢動物の販売抑制のための規制です。

犬・猫に限らず すべての動物は 幼齢期、親元で育つことでこの後生き抜くために

必要なことを学んでいきます。

また。兄弟たちと暮らすことで社会化についても学習していきます。

何を食べたらいいのか?危険なものはなんなのか?仲間と暮らすためのルールなど

子供のうちに覚えるべき大切な事を学んでいきます。

この時期(社会化期)に親元から離すことは その子にとって一番大事な学習時期を

逸してしまうことになります。

鳥の場合も社会化期に同じように親に習い、仲間と暮らすことこれから生きるための

大切な事を学びます。

飼い鳥の問題行動として 呼び鳴きや噛みつき、飼い主に対しての発情などの問題が

ありますが 原因の一つとして社会化期の正しい学習の不足も指摘されています。

鳥にはすりこみ行動(初めて出会った相手を親と認識する)もあることから

社会化期に親ではなく人と暮らすことで人を仲間や家族、繁殖相手とご認識する

場合もあるといわれています。

なお 未だ鳥についてはできるだけ小さい時期、挿し餌をして育てるほうが

人慣れするという考え方をする方も多く、ペットショップなどでも

挿し餌中の雛を販売しています。

しかし、実際のところ雛を育てることは難しいこともあり できれば一人餌になった

若鳥からの飼育がお勧めです。

若鳥からでも十分に懐きますし、親や兄弟と過ごしてきた雛は 育てやすく、

問題行動も少ないといわれています。



野生鳥類の保護においても社会化期の必要性が指摘されており、

人工ふ化した雛鳥の育成時に人が親鳥の格好をして育てるなど 野生復帰に向けた

取り組みがなされています。










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