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執筆者の写真Iriyama Satoruko

飼い鳥に関わること・動物の法律と法改正(11)

更新日:2022年1月9日

セキセイインコの変異種で「フェザーダスター」をご存じでしょうか?

主にジャンボセキセイもしくは羽衣セキセイの作出時に生まれる可能性のある

羽毛に変異のあるインコです。



全身を覆う巻き毛状の羽毛は伸び続け、飛ぶことはできません。

また 本来セキセイインコは’7~12年程度の寿命ですが 長くて2年程度しか生きられない

ともいわれています。


例えば白毛でブルーアイの猫、またはオッドアイ(金目銀目)の猫の場合、

聴覚に異常のあるものが多く生まれるそうです。

特にブルーアイ(銀目)のほうへ見られることが多いそうです。



品種として固定されたものでも スコティッシュフォールド(猫)は 

かわいいたれ耳で人気ですが関節に遺伝性の疾患を持つ個体がいます。

コーギー(犬)は変形性脊髄炎をかかえる個体が多くいます。

ダックスフンドやシェルティー(犬)のブルーマールという毛色は目の疾患を

持つものがあり、特にダックスフンドの白毛には失明する病変を持つものがあります。

特に人気種とされるものや 小型の種類のものなど、先天的に間接に異常が出やすいもの、

も多々見られます。




子犬、子猫の時に異常が見られなくても後の健康診断で発覚したり 年を得るごとに

悪化する例も多いようです。


これらの動物たちの中には無理な交配を続けたりして作出、固定されたものが

多くあります。

見た目の可愛さ、珍しさ、ほかの人があまり飼っていないなどの理由で

わざわざこういう子たちを探し 求める人もあり、求められるから 高く販売できるからとこういうある意味「異常」のある動物たちがショップで販売されたりしています。

無理に?作出されているのです。

(わざと近親交配を繰り返す、同じ変形のある者同士を掛け合わすなど)


人の好みに合わせた形状、小型化などを求めるための交配の繰り返しは、

先天的な異常や遺伝病の蔓延にもつながっています。


しかしこういう行為は正しいのでしょうか?

見た目さえかわいければ、めずらしい種類であれば、それはいいことなのでしょうか?

メディアで紹介されてるから、人気だから、流行だから?

そしてそれは、その子たち本人にとって望ましいことなのでしょうか?


出会って「かわいい」と思って迎えた子が 先天性の病気をもっていたり、

中には不幸にも短期間で亡くなってしまうなどの例も多くあります。

しかし そういうリスクがあっても その種がその形状が人気であれば、

ペットショップでの販売され続けます。


平成13年の法改正により、ペットショップの飼い主への説明義務や

関わる獣医師などの規制も定められましたが 簡易な形式的な診断でも問題とされず

そのまま「健康体」として販売されている例も後を絶たないようです。


ペットを飼う方は「家族」として迎えるわけで 病気があったからといって

簡単に返金や交換で納得できるわけではありません。

犬や猫の例では 実際に裁判に至った例もあるようですが たいていの場合

棄却されてしまっています。


そこには 根底に 日本の法制上では ペットは あくまでも「物」扱い

であることが否めません。

ペットショップには「欠陥のない、物、を販売することを求めている」のですが

対応はショップにより様々で各種要件や条件を決めている店も多く

事前説明や受け渡し時の書面の確認をしっかりすることを飼い主に求められて

いるようです。


主に犬、猫に関する話になりましたが ペットショップ、ブリーダーそして

そこに関わる病気などについての問題はまだあります。



★ ★(補足)

   表記にセキセイインコの羽毛変異について記載しましたが

   羽衣セキセイインコ、巻き毛カナリアなどの変異種は

   飛翔することも可能で普通に生活できる種類です。

   なお 羽衣セキセイインコ同士の繁殖においては

   問題のあるヒナが産まれることがあるらしく

   交配を避けるブリーダーさんもあるようです。








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