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執筆者の写真Iriyama Satoruko

季節の変わり目 温度管理など(10)



今回は病気の子やヒナ、老鳥の温度管理などについて考えてみました。


すべての鳥さんに共通ですが まずは室温の安定を図ってください。

ケージだけ温めても室温が低かったり安定しないとケージ内の温度にも

影響します。

室温が27度程度になるようエアコンなどで調整してください。


病気の子、ヒナ、老鳥さんなどは 冬場の温度管理が特に大切です。

まず暖かい空間が保たれるようにすることが大切ですので、こういう子たちの

場合、ケージ管理より プラケースなどある程度しっかり保温を確保できる

管理方法が適しています。

たとえば昆虫や爬虫類などの飼育用のケースであれば 四方が囲まれていますので

保温管理がしやすく、またケージが透明なので鳥さんの様子の観察にも

適しています。

ただ、鳥さんが神経質だったりする場合は ケースの外に段ボールなどを使って

3方を囲ってあげるのも良いでしょう。

ケースの外に保温電球やペットヒーターなどを設置しますが できれば

プラケースの外を大きめのケージやケースなどで囲い、その中で管理すれば

より温度の安定を確保できます。

ケース内の温度が 28℃~30℃程度、湿度50~60%になるように管理しますが 

もし鳥さんが暑がる様子(翼を広げたり開口呼吸など)の場合

ヒーターなどの温度設定の調節などをしましょう。

鳥さんの保温でケースの下に保温ヒーターを引く場合などは 必ず全体の2分の一

程度にし、床全体が温まらないようにしてください。

なお、プラケースで保温中に気を付けていただきたいのは食事や水の管理です。

保温中のケース内では 特に水気を含んだ食品などは傷みやすくなっています。

挿し餌中、一人餌練習中でふやかしたフードやすり餌などを与えている鳥さんは

餌がいたまないよう常に管理してください。

同様に飲水も傷みやすくなります。

鳥さんの中には飲水に餌やペレットなどを入れる子がいますのでよく管理してください。


病気の子などは冬場でも通院などで外出される場合があります。

外での保温管理によく利用されるのはカイロですが カイロは酸素を消費しますので

鳥さんが酸欠にならないようケージを包み込まないように、換気ができるよう注意して

ください。

湯たんぽなどの使用の場合は 間違って口栓があかないように注意することと、

温度の安定に注意してください。

なお、外気が直接吹き込むのは厳禁ですので気を付けましょう。


あと 弱っている鳥さんやヒナに触る場合の飼い主様の手の温度も

考えていただければと思います。

冬場は 飼い主様の手先も冷えている場合があります。

鳥さんは体が小さいのでどうしても冷えている場合は手袋の使用などもお勧めです。

ただし 手袋に足の爪などが引っ掛からないよう注意してください。

軍手などより薄手の手袋がお勧めです。

でも しっかり手指を温めて素手で保定いただくほうがよいと思います。


元気な子でも季節の変わり目や朝晩の温度変化で体調を崩すことは多々あります。

基本的に体が小さい鳥たちは 温度や湿度、気圧などの変化に敏感です。

普段から鳥たちの様子をよく観察し、小さな変化にも注意してあげてください。


もしも普段と様子が違う、など気になることがあったら迷わず 動物病院を

受診してください。





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