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執筆者の写真Iriyama Satoruko

アニマルウェルフェアとエシカル消費


このところ アニマルウェルフェア、動物の権利、SDGsなどについて

いろいろな方面のお話を伺ったり勉強させていただいてます。

以前の法律を考えるブログにおいても SDGsについてかいてみました。

SDGsを通じて 動物の事を考える事、環境の事、生態系の事、いろいろありますが

アニマルウェルフェアについての問題も大きなことだと思います。


SDGsを通じてアニマルウェルフェアを考える、ということで どういうことなのかなど

先日のセミナーでもTSUBASAさんのお話を聞きながらいろいろ考えてきました。

動物の福祉、動物の権利ということを踏まえて 産業動物、実験動物の未来を考える、

という問題は それでだけにとどまらず深い意味があり、そこだけにとどまらない

大きなことだと考えました。

例えば 鶏の事だけに考えても 飼育ケージや 飼育方法、給餌方法等の問題を

考えただけでは決して収まる問題ではありません。

そこに至る以前の事、それとその後の展開などについても考えないといけないこと

なのではないかと思います。

末端である一人一人が考える事を基本に考えたとき 結局は 消費のあり方、そして

その前の販売のあり方、その前の流通のあり方、などについても問題は多くて

そこも考えていかなければ その先にある動物の権利を守る福祉活動には

行きつかないのではないか?と思いました。


SDGsで問題になっていることの一つに 食品ロスの問題があります。

現在の日本は食品ロスのワースト国です。

2021年の年間食品ロスは800万トンを超え 世界でもワースト14位という

不名誉な結果です。

また 食品ロスのうち約6割は一般家庭からといわれており ロス防止の取り組みが

一人一人の行動の如何に関わっていることが明白になっています。

みんながそれぞれよく考えて食品を購入し ロスのなくなるように努力していくことが 

食品ロス削減につながってくるわけです。

必要な分だけ消費し、不必要な購入はしない。

小さな努力かもしれませんが たとえ小さなことでも積み重なれば大きなことに

つながっていくはずです。

個人の食品ロスと同様に問題なのが販売店における食品廃棄問題です。

一時 節分恵方巻の食品ロス が問題になりました。

当初 1店舗で50万円ほどの廃棄ロスがでるなど多く報道された結果 最近は

予約販売の強化、製造数の見直しなどで 3万円以下まで削減できた例も

あるようです。

しかしながら 現状 小売店における食品ロスは 表面化している状態より

かなり多い可能性がうかがえると思っています。

普通に私たちが訪れるスーパーマーケット。その店舗には有り余るほどの食品が並んで

います。

特に生鮮食料品。精肉や鮮魚など、実際 命を持つ者の犠牲の上で 消費される食品も

相当な数量が販売され、それが閉店近くなると 値引き販売が普通に行われ、

その結果 売り切れない商品は そのまま廃棄されていきます。

しかし、食品が無駄に廃棄されている、ということは 

=そのために犠牲になった多くの命を無駄に扱っている、ということなのです。


産業動物のための福祉として、その命の犠牲に感謝して 扱っていくことが大切なのでは

ないか、と私は思います。

必要な消費を必要なだけ、消費する。必要なだけの犠牲で済ませることができていけば

無駄な殺傷も減り、産業動物の福祉につながっていくのではないでしょうか?


エシカル消費 というのをご存じでしょうか?

実は自分も知らなくて たまたま、あるサイトのアンケート調査を除いていたら

出てきて、内容を見ているとアニマルウェルフェアなどの問題があり、

よくよく調べるとSDGsにもかかわりがある、ということがわかりました。

SDGsの項目の中においては 主に No12「作る責任使う責任」に関わっていますが

エシカル消費の達成においては 1,2,10、14,15 においても大きく

かかわってくるようです。

エシカル消費とは倫理的消費ということです。

消費者庁によると、「消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮し、

そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと」としています。

これは「人・社会・地域・環境に配慮した消費行動」のことで、消費者が自身の

損得だけでなく、社会の問題を意識し、解決につながるような消費行動をするという

ことです。


消費者庁は、消費者がエシカル消費に対応していく中で 各企業が どのように対応

すべきか、具体例をあげています。


(1) 人に対すること

        ……障がい者支援につながる商品 (2) 社会に貢献すること

        ……フェアトレード商品、寄付付きの商品 (3) 環境に関すること

        ……エコ商品、リサイクル製品、資源保護等に関する認証がある商品 (4) 地域に対すること

        ……地産地消、被災地産品 (5) 動物福祉に関すること

        ……エシカルファッション

    (環境問題、労働問題、社会問題に配慮した、素材の選定や購入、

                      生産、販売をしているファッション)

企業にはこれらを意識した活動が求められるといえます。


エシカル消費の理念の中でのアニマルウェルフェアについては 単に動物の福祉を守ること

のみでなく、環境問題や 社会的問題についても深く考え、企業が正しく対応していく事を 消費者もそれぞれが求めていくことが必要なのではないかと思います。


我々消費者も 社会や環境の事を正しく理解し,協賛企業などの商品を優先して

利用するなど 少しづつでも共感できる活動を続けていくことで 

食品ロスや環境破壊などバラバラに見える小さな事例が大きな一つの目標につなげていけるのではないでしょうか?


エシカル消費はSDGs同様、持続可能な開発目標として、国連が推奨しており、世界的な

潮流となりつつあるそうです。

しかし日本においてはまだまだ、世界のレベルに追いつけないところもたくさんあります。

我々消費者一人ひとりが、人、社会、環境を考慮した消費を意識することで、

大きなうねりとなって、さまざまな社会問題の解決につながっていく日が来ることを

願います。


SDGs、エシカル消費 アニマルウェルフェア どの問題も難しいことです。

簡単に、すぐにできる事ではないとは思います。

でも 考えていくこと、できる事からやっていくこと、そんな小さな努力から

考えていくことも大切な事だと思っています。









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