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執筆者の写真Iriyama Satoruko

「鳥が人を選ぶ」ということ  (4)

ヒナは親元に戻ってだいぶ回復してきました。

やがて無事一人餌に移行し、問題なく元気になってきました。


それで 再度 あらためて譲渡の打ち合わせを始めました。

それでは その週の末に という日になって 今度は足をあげています。

どうも足を痛めた様子でした。

慌てて病院に連れて行きましたが 骨折などの症状はなく捻挫程度のようなので様子を

見ることになりました。

通院することになったので 当然里子には出せません。

そもそも何らかの体調異常のある子は里子に出せませんので その方に連絡し 

この子の話はなかったことにさせていただきました。

ただ、次回また産まれたら今度はぜひ、と念を押されましたが。


カルシウム強化の薬を投薬し時々マッサージしながらの闘病生活が始まりました。

2度目に 検診に行ったとき 獣医師の先生から

「この子は里子に行きたくなかったのかもね。おうちがよかったのかな?」

と言われました。

うちに帰って、

「君はパパやママと一緒がいいのかな?」

ヒナは小首をかしげているだけでしたが。


それから数日したある日 この子のお兄ちゃんをもらっていただいた方から 

お兄ちゃんがなくなったという悲しい知らせがありました。

お兄ちゃんは 里子に行ってからいろいろなことがあり、何度も危機を乗り越えた

強い子でした。

頑張る子ですごい子でした。

ご家族の皆さんからもたくさん愛していただいてお友達もできて

これからもっとたくさんの幸せが訪れるはずでした。

お兄ちゃんのことを伺って悲しみもいっぱいでしたが 同時にご家族、

そして仲良しだった子のことが心配になりました。

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