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執筆者の写真Iriyama Satoruko

「追悼・・・ ひまわりちゃん」


鳥の話ではありませんが とても気になった話なので書かせていただこうと思いました。

地元・神戸の話題で 動物愛護に、アニマルウェルフェアにも深くかかわることだと

感じています。



ごく最近のニュースで 神戸市王子動物園で誕生したキリンを岩手の動物園に移送中に

死亡させる、という事故報告がありました。

王子動物園出発時に健康診断をして異状がなく その後移送中立ち寄った

パーキングエリアで確認したところ、死亡していた。ということで 当時の新聞に 

「原因不明」「調査中」などと記載されておりました。


死亡したキリンのひまわりちゃんは 2020年 王子動物園に19年ぶりに誕生した

女の子です。

姫路セントラルパークからきた雄とアメリカ産の雌の間に誕生し、当時人気に

なっていました。

ひまわりちゃんという名前は、市民による公募で決定しました。

成長したひまわりちゃんは 今年、岩手の動物園に繁殖のため移送されることが

決定していました。


その後 神戸新聞の記事や 当時の移送写真などが公開され、これは理由のわからない

事故ではなく、明らかに人間による人災であると問題になっています。


移送の際 ひまわりちゃんは 展示施設から移送用に用意された移動用のケースに

入れられてトラックに乗せられたたそうです。

しかし そのケースは 明らかにキリンを移動するには小さなすぎるものであり、

鉄製で、通気性にも乏しいものだったと書かれています。 

ひまわりちゃんは そのケースの中で足をまげて座らされ、長い首も曲げる形で

ふたをされたということです。

この体制で長い距離を揺れるトラックで移送されたことで これが大きなストレスになり

不自然な姿勢による体調不良や 振動による事故も考えられたことが

明らかになっています。


キリンに限らず 普通 馬など草食動物を移送する場合 体を曲げたり座らせて

無理な体制をとらせての移動など決してしてはならないことだということは普通に

認識されていることだと思います。

特にキリンのように体も大きく特殊な体系を持つ動物に対しては それに対応したケースや配送方法も徹底すべきです。

もちろん、キリン輸送用のケースは実在していますし、普通 動物園などが移送する場合は 専用のケースを使用して送られるのが普通です。

ましてや ひまわりちゃんにとって 今回の移動は初めての事でもあり、普通人が

寄り添うなどできる限りの配慮をする必要があったと感じています。

(もし人が寄り添う形や、様子を見ることができていたら違う結果もあったと思います)


王子動物園で 移送ケースを見た職員がなぜ異常を感じなかったのか、検診をした獣医師もその移送方法について問題を感じなかったのか?

記事によると相手方岩手の動物園の関係者が用意したケースに入れて発送、とありましたがその移送状態の異常さをしっかり検討すべきだったと思います。

明らかに 生き物を、命を送ることを前提にされていないと感じられる行為ですし、

その様子を見た時点で 日取りや移送方法を検討するなどの対応はいくらでも

考えられたことだと思いますから 移送側や相手の動物園のみではなく王子動物園関係者においても大きく反省しなければならないことだと思っています。

王子動物園では過去にもジャイアントパンダの人工授精をするために麻酔をかけて

死亡させた事例もありましたが これも当時うやむやに消えていったように思います。

関係者各位におかれましては 一つの命に対する尊厳をもって深く反省し命の扱い方、

対応の仕方について真剣に考えてほしいです。

そして それが難しいと考えられるのであれば 命を使う事業を行うこともしっかり

考えていただきたく思います。


どんな動物であれ、なれない環境で過ごさせる必要性のある場合、少しでもその動物が

楽に過ごせるよう、ストレスや体調変化の起こらないよう万全の対応をして

対応しなくてはなりません。

生き物を、命を扱うということ、その命を守る事を第一にして行動していただきたいです。

失われた命は戻りません。

大切な命を人間の間違った行いで失うような事がないよう願うばかりです。



いろいろ書きましたが 担当者を責めるものでも批判でもありません。

ただ、この事を期に反省して 今後このような悲惨なことがないよう、

努力していただきたいと、要望しています。


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